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規範なき制度

今回は結婚についての話題です。1年くらい十分に悩んだと思うので、結婚相談所に入会することにしました。いつものばるならもう少し悩んでから行動に移しそうですが、気持ちの整理が一旦ついたので負の思考ループに入る前の決断です。ということで、今回は結婚について一年半ほど考えたというお話。

さて、ばるは昔から結婚願望があったかなかったかといえば多分あった方だと思います。まあ、たいていの人は子供の頃なんて結婚するのが当然みたいな思考になると思うので、それを願望というのかは怪しいですが。でも、大学生の頃も「結婚はなんとなくしたい」と友人に話していた記憶が残っているので、人並みに願望はあったということにしておきましょう。

社会人になると、そうした強い感情というものは少しずつ薄れていき、まあそもそも恋人がいなかったのでそうなるのも仕方なかったでしょう。それ以外にも色々と仕事面でのゴタゴタもあり、そんなことを考える余裕なんてなかったという感じですね。そして、「これからは結婚するのが当たり前の時代ではない」みたいな社会の風潮が追い打ちをかける訳です。ただ一方で、自分の知り合いが結婚していくのを目の当たりにする。

さて、このような状況に追い込まれたばるは毎度おなじみのおかしな思考に陥ってしまったのです。最初に直面したのは、焦って結婚することはまずいのではないかという思考。というのも、結婚に対する願望とかそういう意識が完全に自分の心の中から遠のいていたなかで、急に結婚しないとまずいという思考に支配されていることに気づいた訳です。おそらくこの状況で何か行動を起こしても失敗することは過去の経験から目に見えていたので、この気持ちが落ち着くまで行動を控えることにしました。

そんなこんなで半年くらい月日がたち、結婚についてどのように考えているのかを一度整理してみようという思考に入ります。まず、結婚ということが社会的に当然のことでなくなった現代において「○○と結婚したい」という具体的相手を仮定した結婚願望がない自分に「ただ結婚したい」という積極的願望はほぼ存在しないことに気づいてしまうのです。この状態に陥ったばるは、「そもそも自分には結婚する資格があるのか」という負の思考に突入していきます。結婚する資格という言葉もなんだかおかしな言葉ですが、結婚という社会的制度から規範(結婚して当然)が抜け落ちると、結婚というものは個人の意思の問題となり規範性を自分で補うことはできないので、結果としてそれを補完するものとして資格といった言葉が出てきたのだと思います。

こうなると事態はさらに悪化していきます。そもそも資格というものは、意思とは異なり客観的なものであり、その資格の内容を個人で決定することはできず自分以外の存在から定義される必要があるのです。そうすると真っ先に出てくるのはお金の話。そして自分には結婚する資格なんてないのではないかという思考に行き着きます。

2022/12/24